ドライヴィング集のようなコンピレーショーションアルバムってたくさん出ているけれど、自転車に乗っていて気分がよくなるタイプの曲を集めた、とってもエコっぽいコンピ、そう、自転車立ち漕ぎソング集なるものがあればいいと思う。
ちなみに、自転車乗りながらウォークマン、(今だったらipodか)を聴くのは、実は法令違反だそうだが、今までずっと気にしたことがない。確かにぶつかりそうになって危ないな、と思うときはあるけど、聴いている若い人は反射神経がものすごいから大丈夫なんじゃないかな、それが原因で大事故って聞かないしね。で、昔、高校生の時によくウォークマンで聴いたなぁと、しみじみ思うのはフィルコリンズのバット・シリアスリーだった。アルバムラストの曲のウェイ・トゥ・マイ・ハートにかなりぐっと来てて、それと泣きのギターが聴けたI Wish It Would Rain Down (ギターがクラプトンが弾いていると知ってなんか納得。)名曲揃いだけど、今では全体的にダメなほうの古さを感じて、ちょっと聴けないと思うけれど、当時は確実に自転車のスピードがあがっていた。遅刻ぎりぎりの時間に、学校の門をこれを聴きながら滑り込むように入ると気持ちよかった。ウェイ・トゥ・マイ・ハートなんて、今でも熱唱できそうな気がする。
で、最近、帰宅途中の自転車乗っているときによく聴くのが、この「the groop」なわけなんですが、特に意識しないまま、なんとなく集め出したソフトロック系のCDで、わりと早い段階で出くわしたのがこのThe Groop。あまりの素晴らしさに、そのままソフトロックの世界から引き返せなくなってしまう原因をつくったアルバム、つまり、ソフトロック漬けのトドメをさしたグループというわけです。
輸入版のCDには大抵、歌詞カードが入ってないんだけど、その代わりに、誰かが書いた気合の入ったライナーノーツをよく見かける。このアルバムにも入っていて、それには、このグループのメンバーがつきあってるのか、どうなのか、「2001年宇宙の旅」を見に行って、映画館で意気投合して一緒に7UPを飲んだみたいな事が書かれてあります。このCDが再発された年の2007年現在では、メンバーが一人行方不明というのも書かれてあって、なんだかその辺にすごく時代を感じます。
1曲目のFamous Mythからおごそかにスタートしたと思ったら、Bメロ辺りでギア全開、全曲アタリ。ものすごいテンションでハモリます。アフリカのサバンナを爆走するスーパーカーというイメージが沸いてきて、それもドアがチョウチョみたいに上にあく、カウンタックみたいな車で、フォルムも速度もしびれる感じ。
ブレーキがついてなかったのか、このアルバム1枚だけ制作してそのまま走り去っていってしまったみたいだけれど、7曲目の「Jet Song」なんか、この時代のベストソングといえるレベルに達してます。紹介のされ方次第では、もしかしたらロジャニコの「Don’t take your time」と同じぐらいの扱いをされても良いのではないかと思えます。自転車タチコギソングブックの1曲目には、このJet Songを入れる事を宣言しておきます。
1. A Famous Myth
2. I Try To Think Of You When I Can
3. The Continental
4. Blustery Day
5. Goin’ Back
6. Time Fire
7. The Jet Song (When the Weekend’s Over)
8. Nobody At All
9. Haunted Places
10. I Just Don’t Know How To Say Goodbye
11. Wonder Why
12. Dianny, Help Me Now
13. Tears And Joys
14. Don’t Leave Me