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ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ / ロジャーニコルズ&スモール・サークル・オブ・フレンズ

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rogernicles

全く予備知識もなく、タワーレコードの視聴機に入っていたこのアルバムを聞いたのが、もう20年ほども前のこと。
ジャケットの絵だけを見て、てっきり「ウッドストック」に参加したメンバーかなにか(たぶんPPMとかジャニス・ジョップリンなんかと)ごっちゃにしていた。
何気なく、スタートボタンを押した瞬間、まわりの世界が吹き飛びました。ずっと言葉にはできないけれど、こういうのが聴きたいと思っていた音がそこで鳴っていましたた。

それ以来、このアルバムはずっとCDケースに入れっぱなしで、何度も何度も聴き続け、ソフトロックに入門したきっかけになりました。
音楽マニアの先輩に聴かせると、これはいいと初めて出し抜いたアルバムでもあります。

個人的な思い入れは、その辺にして、同じようにこれは!となった人々が、当時大量発生して、今ではソフトロックの代名詞たる「ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ」です。
メンバーはカーペンターズに曲を提供して有名になったロジャー・ニコルズと友人の(まさに友人)マレイ・マクリオードと妹のメリンダ・マクリオードの3名。プロデューサにトミーリピューマー、そしてアレンジはニック・デカロ・ボブトンプソンやマーティペイチという豪華布陣。作詞はブライアンウィルソンと曲作りをしていたアッシャーが参加。ついでにMORALE BOOSTERとしてランディニューマンとヴァンダイクパークスとレニワロンカーらの名前がクレジットされてます。まさに、当時のキラ星のメンツでA&Mのエッセンスがつめこんだ最強アルバム。いろいろ聴いたけれど、このアルバムほどインパクトあるソフトロックアルバムにお目にかかっていません。

1曲目は即死曲の「Don’t take your time」。わくわくするってのはこういう曲のこと。ボブ・トンプソンのアレンジが過ごすぎます。キリンジの堀込兄が言っていたのですが、こういうアレンジって曲の歌をつぶさないようにするのは結構難しいみたいなことを言っていたのですが、かぶせてくるのがうまいことうまいこと。

次は「With A Little Help From My Friends」ビートルズナンバーですが、ほのぼのした調子でアレンジはニック・デカロ、良く聴きますが聴けばきくほど歌うのが難しい曲だなと思う。。

「Don’t Go Breaking My Heart」バカラックの曲でこのアルバムの一番好きな曲、調べてみるとこれが彼らのデビューシングルだったよう。最近特にこういうスローな曲のうまみ成分がわかるようになりました。このアルバムは派手な曲が多いのでめだたないですが、これは聴かせませす。続いて「Ican see only you」ときて、キャロルキング作の「Snow Queen」私ごとながら、嫁がこの曲が好きらしいです。彼女のニック・デカロセンサーはなかなかです。というわけでアレンジはデカロ。

このアルバムの2つ目の白眉曲(この曲は1曲目と同じぐらいすごい)である「Love So Fine」イントロ聴いた瞬間、あ!と思う人は30歳以上ですね。これがオリジナルかーなんて言葉がもれます。真似したくなる曲。自分が作ったことにしたい曲。あんまり使いたくないけど、ほんとオシャレ曲です。これもニック・デカロアレンジ。

長い年月、聴いてると、この「KINDA WASTED WITHOUT YOU」みたいなスローな曲の方が、ロジャー・ニコルズならではのメロディが染み込みに病み付きになります。またしてもデカロアレンジ。続く「JUST BEYOND YOUR SMILE」があり、ビートルズの「I’ll Be Back」なんて、オリジナルよりも良くなっていると思います。あぁデカロアレンジ。

続いて「ラヴィン・スピーンフル」の曲が2曲「COCONAUT GROOVE」「DIDNT WANT TO HAVE TO DO IT」マーティ・ペイチのアレンジ。最後の曲が「CAN I GO」ハーパースビザールのようなアレンジってことですが、たぶん意識したであろうPPMぽさも感じられます。

ここまでが、オリジナルのアルバム曲ですが、最近じゃコンプリートやリマスターなんてのが出ています。

彼らの、というかロジャーニコルズのベストソングとも言われる「ドリフター」やアルバムになんで入ってないのの「Love Song, Love Song」などが追加されたまさにコンプリート仕様のもののが出ています。このアルバムに限りませんが、ソフトロックのCDはボーナストラックにものすごく良い曲が入っていることが多い(大抵シングル曲が追加されるから)ので、なるべく多く入っているのを買いましょう。もちろんそれによって「ニルソンボーナストラック問題」なんてのが発生していますが、それはそれはまた別の問題です。

当時は、全く売れずに、1枚だけで解散してしまったグループですが、これジャズで言ったら「ワルツ・フォー・デビイ」ぐらいの横綱級のあるアルバムです。
僕が言うものなんですが、持ってないならすぐ買いなさい、といちいち言うのも面倒なぐらい、持ってないってことがもったいなさすぎるアルバムです。
日本のアーティストへの影響も絶大で、コーネリアス・ピチカートファイブ・山下達郎などなども絶賛です。コーネリアスの「love train」とかピチカードファイブの曲とか、ほんとカヴァーちゃうの?というぐらいそのまんまです。

1. Don’t Take Your Time
2. With A Little Help From My Friends
3. Don’t Go Breaking My Heart
4. I Can See Only You
5. Snow Queen
6. Love So Fine
7. Kinda Wasted Without You
8. Just Beyond Your Smile
9. I’ll Be Back
10. Cocoanut Grove 2:33
11. Didn’t Want To Have To Do It
12. Can I Go
13. Our Day Will Come
14. Love Song, Love Song
15. Just Beyond Your Smile (Single Version)
16. I’ll Be Back (Single Version)
17. Let’s Ride
18. The Drifter
19. Trust
20. St. Bernie the Sno-Dog

追記:ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズは何度か再発されているので、コンプリート版には名曲の「ドリフター」や「ラヴ・ソング、ラヴ・ソング」がボーナストラックで入っていますが、それ以前のものには入っていないので、注意してください。

メタル&ハードロック→70'Sロック→90'Sロック→50'Sジャズ→90'Sジャズ→クラシック。ある意味、優等生的に順序良く音楽を聴いて来たのに、 なんでか、ここに来て→60'S~ポップスの世界へ埋没・・。名残にも埋没 「ソフトロック・カフェ」を夢見る人の音楽紹介ブログです。

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