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Finders Keepers / Salt Water Taffy ソルト・ウォーター・タフィ

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finderskeepers

キャッチーで、陽気な音と演奏の良さ。かわいい女性コーラスとしぶい男性コーラスの理想的な声。
そういうのに包まれたと思っていると、ふいに男性ボーカルメインの曲もある。
「拾ったモン勝ち」というタイトルのソルト・ウォーター・タフィ唯一のアルバムがこれです。

もともと「Salt water taffy」というのはアメリカで作られているキャラメルみたいな「あめ」のことで、
甘さとキャッチーさとカラフルな感じをイメージしているんだろうと思います。

レコードの裏面を読むと、アトランティックシティにメンバーの男性3人が休暇に出かけた時、立ち寄ったtaffy工場(飴ちゃん工場?)でメンバーのフィルが「Finders Keepers」っっていいながら、その場にいたかわいい女の子達に迫るとそのまま、タフィ樽に落っこちちゃった。
そしたら、他の男性2人、ジョニーとロッドが「Finders Keepers」って曲にいいんじゃないみたいな話をしてて、そこにそのかわいい女子達が会話に参加。
君たち曲かけるの?みたいな質問に、もちろんよ。それに歌えるわよ、なんてことになり。
「Finders Keepers」なんてどうかしらってことで、偶然同じ事考えていたんだーなんて、びっくりだよね。
じゃあグループ作ろうよって、落ちたフィルを放置しつつ盛り上がり、やがてその女の子加えて5人でグループ結成。
みたいな、ボーイミーツガールズの話が書いてあってずっこけそうになります。

でも、実際は、1968年にBuddah Recordsで作られたアルバムで、スタジオプロジェクトに近く、しかも場所はニューヨーク。
話としては、飴樽に落ちてた方が面白いですが、音楽としては全然こっちのほうでないと作れないと思うのでそれで良いです。

本当の、グループの結成はイノセンスやトレイドウインズなどのレコードエンジニアを経て、63年からヴァルレイズというグループで活動していた樽落ちのフィル含む3人が原型。「Finders Keepers」のシングル作成時のメンバーは中心人物のロッド・マクブライエンとジョニー・ジアメッタのみで、セッションミュージシャンが演奏してボーカルはスタジオシンガーを起用したものだったそうです。このシングルはセールス自体はぱっとしなかった(104位どまり)ものの、好評となりアルバムを作ろうということで、本格的に正式にメンバーが集められました。

ちなみに、持っているのは紙ジャケで出た物で、リマスターされてるせいか、音の良さなどは特筆できるところです。
曲の構成は、ロッド・マクブライエン&ジョニー・ジアメッタによるものがほとんどで流行曲をいれてくるこの時代のものにしては異例。さらに、ミーコ・モナードをアレンジャーに迎えています。

1曲目は、完全売れ線狙いの超キャッチーな「ファインダーズ・キーパーズ」。バブルガムという言葉やすやすと浮かぶ、うきうき感があり、Billboard’s Hot 100で全米104位まで上昇。不発ながら名曲には違いなく、1曲目のつかみとしては完璧な曲です。続くアンダース&ポンシアの「ホエンス・アイ・メイク・ジー・マイン」と「ガール・イズ・ブロークン 」も良曲。だいたいこのアルバムは全曲レベルが高いので何を聴いてもOKの保証済み。

個人的にベストトラックにしている「アイル・オールウェイズ・ビー・トゥルー・トゥ・ユー」キャシーの声もかわいいし、途中のギタープレイもめちゃかっこいい。続く5曲目の「ヒーズ・スティル・イン・マイ・ハート」は語りから入る意表をついた出だし、中盤の飛び出す好メロディとブラスアレンジに驚かされます。

B面にいくと「スティックス・アンド・ストーンズ」がひかえています。これは、ファインダーズ・キーパーズ同様にことわざみたいなもので、何をいわれたって傷つかないという子どもの喧嘩言葉なんだそうです、1と同じく思いっきり売れ線狙い。ちょっとチビッ子コーラスも入れて、ポップに仕上げています。だんだん何回も聴いていると「ファインダーズ。キーパーズ」よりもこっちの方が好きになってくる人多発。B面は全部オリジナル曲。フィル・ジアランタノをメインボーカルとした「サムシング・トゥ・リヴ・フォー」、「サドゥンリー・アイ・シー 」なんかがあります。

13曲目「ループ・デ・ループ 」からはボーナストラック。ソルト・ウォーター・タフィはこのアルバムの後もいくつかシングルをリリースしていて、それが納められています。残念ながらアルバム同様ヒットには恵まれていませんが、アルバム収録曲と見劣りはしていません。
ジャケットの良さと楽曲の工夫、コーラスは素晴らしくソフトロック屈指のグループです。明るい気持ちになるので、持ってるとついCDトレイにいれたくなるアルバムです。

1. ファインダーズ・キーパーズ
2. ホエンス・アイ・メイク・ジー・マイン
3. ガール・イズ・ブロークン
4. アイル・オールウェイズ・ビー・トゥルー・トゥ・ユー
5. ヒーズ・スティル・イン・マイ・ハート
6. ユー・ベイビー
7. スティックス・アンド・ストーンズ
8. サムシング・トゥ・リヴ・フォー
9. サドゥンリー・アイ・シー
10. ラヴ・ドント・キープ・ミー・ウェイティング
11. ヒール・ペイ
12. アイル・ゲット・アロング・サムハウ
13. ループ・デ・ループ
14. シッピン・サイダー
15. イージー・ダズ・イット
16. イッツ・オール・イン・ユア・ハンズ

メタル&ハードロック→70'Sロック→90'Sロック→50'Sジャズ→90'Sジャズ→クラシック。ある意味、優等生的に順序良く音楽を聴いて来たのに、 なんでか、ここに来て→60'S~ポップスの世界へ埋没・・。名残にも埋没 「ソフトロック・カフェ」を夢見る人の音楽紹介ブログです。

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