生まれた国にはそんな音楽はなくて、海の向こうで鳴る音楽に憧れた男達。
その情熱が、これほど素晴らしい内容の音楽を生み出した。
そして長い年月を経てそれを聴いた東の国の人々が熱望して、
CD化されたことの幸せ。
音楽を聴くってのはそういう長い時間や歴史的な感覚を味わえるということ。
距離と時間の両方で。
これはビーチボーイズに憧れたTony Rivers率いるハーモニーグラスの唯一のアルバム。
ヒットした曲はMove in a Little Closer Babyの1曲だけだけれど、どの曲も
聴き応えある良い曲ばっかり集めたみたいなアルバムだ。
個人的には「What Do You Do When Love Dies」のサビの転調部分と
後半の祝祭的なリズムがたまらなく好きだ。 日本盤には、ライナーが小さなジャケットの紙面に
これでもかというぐらいの文章量を、ものすごく小さい文字で書かれてあった。
虫メガネもって読むといいです。