昔の好きなアメリカの作曲家を一人あげてと言われたら、コール・ポーターって言う.
ロマンチックで、しゃれていて、適度な男女の関係。それに曲に品がある。
このアルバムではコール・ポーターがタイトルの「Anything Goes」と「Two Little Babes in the Wood 」の2曲取り上げられていて、どちらも出来が良い。
しかも、歌の開始早々にオリジナルのヴァージョンが流れて、それがすぐにフェイドアウト。
そこにハーパースヴァージョンの曲がフェイドインしてくるいう凝った作り。
特に徐々にテンションを高めていく「Two Little Babes in the Wood 」が素晴らしい。
続く4曲目は待望、デカロ様アレンジの「Biggest Night of Her Life」
デカロアレンジは独特の間があって、それが身体にすっと入ってくる。
それから、このアルバムのベストトラックと思われる「Snow」 若きランディーニューマンの作品。
ヌーヴェルヴァーグのような白い風景が目に浮かぶようでとにかく美しい。
スマッシュヒットした「Chattanooga Choo Choo」とかもあって、
他のアルバムと比べると、わりと地味な印象があるけれど、このアルバムはものすごく濃くなっている。前作のとりあえず作りました的な内容から、幾分グレードアップしたエニシング・ゴーズは利き所満載の1枚。本当によく聴いています。